年末年始総決算その一 あれこれ

謹賀新年なのだから、新年のことをしたためるのが筋なのでしょうが、ブログやってといわれた秋口からかなり時間がたってしまった罪滅ぼしもあって、年末年 始総決算風?に、あるいは夏休み終了目前ダッシュ日記風に、以下駆け足で振り返ります。 日付などが乱れがちであることはお許しを。

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国際演劇協会の招聘事業で来日しているジャティンダー・ヴァルマ氏のアテンドをすることになっているため、今後の予定の打ち合わせも兼ねて、『ヴェニスの 商人』のテキストを使ったワークショップが行われている人形町スタジオへ。参加者は5人と少ないものの皆熱心。インディアン・ハーフカーテンが、シャイ ロックを縛る視線に、家の門に、ジェシカのドレスにと次々と形を変えていく。

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横浜のバンク・アートにてポストシア ターの「スキン・サイト」と「6フィート・ディーパー」を見る。先に行われたポストシアターのシンポジウムをお手伝い させていただいたこともあって、ビデオを先に見た後に生のパフォーマンスを見る体験となった。映像を多様したポストシアターのコンセプトは、ウェッブサイ ト http://www.posttheater.com/に詳しいが、通常の劇場での演劇行為なるものを一度脱却して、異なる視点と手法から組み直す 姿勢が刺激的。ただ、私が感じた刺激度が、生のパフォーマンスより先に見たビデオ作品を見たときの方が強かったのは、ビデオポストシアター初体験であった からか、それとも生のパフォーマンスより編集を加えたヴィデオプレゼンテーションの方が作品に適っていたのか、その両方の理由の故なのか、考えさせられ た。

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蕨駅の東口を降りて、「鉄線」というスタディオを探す。あれこれ聞きまわって、ようやく見つかる。昭和40年 代に建てられた会社寮を、ギャラリーやパフォーマンスを可能とする空間に改築した、懐かしい時と匂いが漂う貴重な空間。ここで明日が本番のポストシアターの「ライト」のドレスリハを、「鉄線」 オーナーの田村さんと体験する。詳細はネタバレになってしまうので省くとして、自分で翻訳した作品を客・参加者としてこうした形で聞くと、内容はもう知っ ているつもり=予想通りの反面、体験として予想を裏切られるという対極の感覚に次々と襲われ、ゾクゾク。内容を知らないで参加した田村さんとの感想の差異 を知って、またゾクゾク。ポストシアターの洋子さんとマックス君、今後も是非様々な都市でこのゾクゾク体験を展開していって欲しい。

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秋の晴れた日。タラアーツの演出家ジャティンダー・ヴァルマ氏とデザイナーのクラウディア・メイヤー氏を連れて、現代アジア演劇研究会が行われる東大駒場 キャンパスへ。ジャティンダーのレクチャーは、『ヴェニスの商人』の創作プロセスに光を当てたもの。ヴェニスのユダヤ人問題を、現代/インドとつなげてい く視点などが興味深い。

その後、アゴラでチェルフィッチュ「目的地」を独りで見る。本当はジャティンダとクラウディアをお連れするはずが、直前キャンセル。関係者の方、混雑していてきちんとお礼と感想が述べられず、ごめんなさい。 芝居は妻の妊娠を巡る話を軸に、あれこれ話者と話題が入り乱れるスタイル。 正直、前に見た作品より言葉の感染力とループ感が落ちていると感じた。演出の岡田さんとシンガポールの演出家の間の通訳をしたことがあるのだが、そのときに話題に上がっていた「この時代に子供を生むことの意味について」なども重要台詞として入り込んでいたためか、舞台上作者の分身だらけという印象が強すぎて、やや息苦しかった。

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昼から東中野のシェイクスピア・シアターの出口典雄さんとお会いし、資料返却とお話を簡単に伺ってから、西巣鴨へ向かう。来年の東京国際芸術祭で上演され る、スレイマン・アルバッサームの新作『カリラ・ワ・ディムナ』についてミーティング。次に本郷に向かい、調べ物をしたのちに、カンバスにて『西への旅』 を中心にした、J.ヴェルマ氏講演を聞く。インド人のコミュニティが、インドを経て、英国に辿り着くまでの移民の歴史、文化・社会的変容についてが、インタビューを基に作った芝居を通して語られる。

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新国立で『カルミ・ナ・ブラーナ』を見るが、今ひとつ。最初と最後だ け除いて、演出意図も演奏もちょっぴりズレテているような。友人と会ったのち、急ぎ上野に向かう。ク・ナウカ版『オセロ』を見る。これについては別の機会に記すので省くとして、その後イタリアンレストランにて、宮城さんとヴァルマ氏とメイヤー氏と会食。長年劇団を続けていくと必然的にぶつかる問題であろう、役者のエイジングなどなど、興味深い話題は尽きず。




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